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『落っこちてきた天使』 中
2007 / 12 / 15 ( Sat )
『宇宙』という言葉がいきなり飛び込んできて、体中をグルグルかけめぐりました。
幸平の心臓はこわれそうなくらいドキンドキン音を立てています。

「宇宙? そんなむつかしいこと言われてもわからないよ」
幸平はわざとぶっきらぼうに答えました。
そして心臓の音を聞かれないように、胸をそうっと押さえるようにして腕組みをしました。
 
天使は地球儀からピョコンと飛び降りて、机の上であぐらをかいています。
そして窓の外を見ました。
公園のいちょうの葉が太陽の光を受けてキラキラまぶしそうに光っています。

「宇宙って意味、知ってる?」
そんなこと急に聞かれても……。幸平はしぶしぶ答えます。
「空や星。えーっと、銀河。それから……」
「それから?」
「えーっと、それから、地球や月、太陽、火星、木星……。そうだ、目に見えるもの全て!」
「正解! 銀河も太陽も地球も。そして、君も、お父さんも、お母さんも、友だちも。
犬も鳥もカエルも魚も木も花も石ころも……ぜ~んぶ、宇宙だ」
「…………?!」
 
幸平の頭の中を銀河の光が流れました。星くずの渦巻きがグルグル回っています。
そして、お父さんやお母さん、亮介、勇太。
犬や鳥やカエルや魚や木や花や石ころの姿がつぎつぎ現れては消えていきました。


「ぼくが宇宙?」 
キツネにつままれたような幸平の顔をのぞき込みながら、天使はさらに続けました。
「そう。君は宇宙の一部であり、そして君の心の中には広い広い宇宙がある」
幸平は思わず自分の胸に手を当てました。

「ぼくの心の中に宇宙がある?」
幸平の胸の鼓動がドキドキから、いつしかワクワクに変わっていました。
「DNAって知ってる?」
「……遺伝子の染色体……でしょ?」
「ピンポーン、当たり! すごい! 小学生なのによく知ってるね」
天使はさも関心したというような顔をしてニッコリ微笑んでいます。
幸平は天使にほめられてまんざらでもなさそうです。
すっかり肩の力が抜けてリラックスしています。

「そのDNAの中にはね、百四十億年の宇宙の歴史と、
地球が生まれてから四十六億年の記憶がつまっているんだよ。
だから、君のDNAは宇宙そのものともいえる……」
幸平は呆然として地球儀を見ました。
この球体に地球上の国すべてが刻まれているように、
ぼくの中にも、宇宙のすべてが刻まれているんだろうか……?
不思議な気持ち。びっくりしたけど、もしかしたらほんとうかもしれない。
 
ガリレオの「それでも地球は回っている」という名言。
エジソンやライト兄弟など、偉大な科学者たちの数々の発明。
それらは、たしかにぼくらの考えの一部になっている。
幸平には、詳しくはわからないけれど、
天使が言っていることは真実だというような気がしてきました。

 
幸平はさっきの『宇宙の法則』が気になってきました。
自分に大いに関係あるという気がしてきたのです。
「ところで『宇宙の法則』を実現するって、どういう意味なの?」ちょっと照れくさそうに質問しました。
「『宇宙の法則』とはね。
森羅万象すべてのものを進化発展させていく宇宙の流れのことなんだよ。
そして、宇宙の進化と向上に役立つために生まれてきたのが人間であり、動物であり、
植物、鉱物など……。そうそう、実は目に見えないエネルギーも一役かっている」
ウーン。わかったような、わからないような……。

「じゃ、ぼくが生まれてきたのも、宇宙の進化のため?」
「当然! そして、君が生まれてきた理由とはね」
天使は遠い空を眺めながら言いました。
「それはね、君の“役割”を果たすためなんだ」
「役割?」
「そう。使命といってもいいかな」
 
天使は急に立ち上がり、指をパチンと鳴らしました。
すると空中から棒のようなものが現れました。
天使の杖? 杖の先にはキラキラ光るクリスタルの星がついています。
「君に特別に教えてあげよう!『天の秘密』を!」
「天の秘密?!」
幸平がつぶやくやいなや、天使は星のついた杖を空にかざして、
宙に大きく大きく円を描きました。
 
その円はまるで太陽のようにまぶしく輝き、あたり一面は虹色の光で包まれました。
あまりにもまばゆい光に、幸平は一瞬気を失ってしまいました。

 
気がつくと、フワフワした雲の上。
「ここはどこ?」
「君が生まれる前にいたところだよ」
幸平と同じ背格好をした天使が答えました。
何となく幸平は思い出してきました。

 
そうだ! ある日、ぼくは雲の切れ間から、とてもきれいな青くてキラキラ輝く星を
見つけたんだ。
しばらくして今度はその星が全部見えた。地球という星だった。
 
蝶は花の間を舞い、鳥は空を飛んでいた。川には魚が泳ぎ、きれいな花や木も見えた。
子どもたちが楽しそうに野原をかけていた。
地球のお父さんやお母さんたちが一生懸命仕事をしているのも見えた。
お百姓さんや大工さん。ケーキ屋さん、パン屋さん、八百屋さん。
会社で働く人や学校で子どもたちを教える先生。子どもの世話をしているお母さん。
いろんな人たちがいた。

「早くあそこに行きたいなあ」
ぼくは天使にお願いしてみた。
「もう少ししたら、行けるよ。地球に行って自分の役割が果たせるように準備ができたらね。
さあ、それまでしっかり勉強しなくっちゃ」
 
ぼくは早く地球に行きたくて、一生懸命勉強した。
大天使さまの教えはいつも“愛”についてだった。
「宇宙の法則を実現することは、何も難しいことではないんじゃ。
自分以外の人々やものに対して、いかに愛を与えるかということじゃよ」
 
また、天使はこのように教えてくれた。
「“思いやり”という心の食べものを、いっぱいあげたり、もらったりして、
人は心を成長させていくんだよ。愛と優しさに包まれて、
地球は幸せで平和な星に進化していく」
 
ぼくは毎日、“愛”と“思いやり”について勉強した。
だんだん、頭で理解するだけでは物足りなくなってきた。早く実行したくてうずうずしてきた。
 
そのころ、地球では、とても優しそうな男の人と女の人が結婚した。
あの人たちの家族になって、いっしょに暮らしたいなあ。そんなことを思っていたら、
夢の中で、その男の人と女の人は、「私たちのところにいらっしゃい」とニッコリ微笑んだ。
 
しばらくたって、また天使にたずねた。
「あそこに行ってもいい?」
天使はニッコリ笑った。
「そろそろ準備ができたので、いっしょに旅に出よう」
 
二人は虹の橋を渡り、地球に向かった。
途中で天使が言った。
「ここでさよならだ。いいかい? 忘れないで。大天使さまも天使たちもみんな、
いつでも君のことを見守っているということを」
「うん。忘れないよ。では、行ってきます」
心細くなって、一瞬泣きそうになったけれど、ぼくはつくり笑いをして元気よくスキップした。

 
そのとき、地球の日本という国に、元気いっぱい泣きながら、男の赤ちゃんが生まれました。
「私たちの赤ちゃん!」
二人は幸せそうにニッコリ笑いながら言いました。
「人々に幸せと平和をもたらすために役立つ、立派な人間になりますように」そう言って、
赤ちゃんに「幸平」と名づけました。

幸平はすっかりうれしくなっていました。
そうだったのか。ぼくは自分から選んでこの国、この家に生まれてきたのか。
決して、偶然ではなかったんだ。
たぶん、ほかの子どもたちもきっとそうなんだ。
戦争中の国や貧しい国に生まれてきた子どもたちも……。




まこりんさんの日記より



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