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地球のゆくえ 2
2008 / 02 / 23 ( Sat )
『天使たちの旅』 未来から来た少年〈2〉

『天使たちの旅』を読んでいない方も、この章は是非読んでくださいね
きっと勇気と希望が湧いてくると思います


    

僕たちは地球の上空遥かかなたにあった。
アトランティス崩壊の夢以来、久しぶりに見る地球は、いつものように青く光輝いていた。
ところどころ白い雲が覆っていた。


地球の周りには、あのときのような、灰色や褐色のどんよりした部分はなくなっていた。
僕は嬉しくなった。
これは地球の環境汚染や戦争が解決したことを意味するのだと直感した。
少しは人間も賢くなったのだろう。

ふと気がつくと、いつの間にか僕たちは光となって、ゆっくりと日本の上空を飛んでいた。
雪に覆われ雲がかかった富士山。白い山頂が太陽の光に輝いている。
下方に、手入れの行き届いた農地が整然と広がっているのが見えた。
緑色の中に一つ一つ異なる色をした巨大な花束のような農地。
よく見ると、それは大きな花ではなく、オレンジ色やダークブルー、白、赤などの
花や潅木が植えてあるようだった。

不思議なことに気がついた。空に飛行機は飛んでいないのだ。海に船も浮かんでいない。
それどころか、道路も建物もない。僕は全ての方角に目をやった。
都市らしきものも、町も村も見当たらず、電線もなければ、
車もトラックも自転車すらも走っていない。
全く何もないのだ。見渡すかぎり、空は澄み渡り、スモッグもない。


「人間がいない!? 何が起きたのか?」僕は思わず叫んでいた。
ついに、人類は自分たちの手で、人間を抹殺してしまった!? 
目の前が真っ暗になった。
「シュウ、大丈夫だよ。人間はちゃんといるよ。人口は激減したけどね」
マイケルは僕を慰めるように優しく諭した。
「戦争や災害でそうなったのではなく、人類の進化の過程でこうなったんだ」
 
 
僕たちは西に向かった。前より速いスピードで。
少しすると海上に出た。日本海である。やっぱり船舶は見当たらない。
朝鮮半島を通過し、中国の上を飛んでいた。
「もう、国家は存在しないんだよ。とっくの昔に世界は一つになった。
今では、日本州、アメリカ州、中国州、……といった各ブロックで、経済的、
政治的に自主性をもちつつ、渾然と世界政府機関のもとに統一され栄えている」
マイケルは楽しそうに笑いながら、さらにスピードを増した。僕は遅れまいと焦った。
が、どういうわけか、いとも簡単に彼についていっている。
 
下方の陸地は次第にごつごつした岩地が続き、山脈の連なるところを飛んだ。
真っ白い雪を冠った山々の頂がキラキラ輝いて眩しかった。
感動していたら、いきなり眼前に雪に覆われた大きな岩山の山腹が猛スピードで迫ってきた。
「ヒェーッ! ぶつかる」僕は瞬間、恐怖で凍りついた。思わず目をつむった。
「怖くないよ。あの山の中を通過して向こう側につき抜けよう」
 マイケルは平然として言った。僕は全身の力を抜き、なるがままに任せた。
ほんの一瞬、変な感じがしたが、後方に目をやると、大きな山はずんずん退いて行った。
物質を通過するのは、生まれて初めての体験だった。
マイケルは何ごともなかったかのように、悠々と飛んでいる。

 
砂漠が見えてきた。中東だ。木々が特別な対称形のパターンで生い茂っている。
しかし、そこには、僕が想像していた、石油タンクもなければ、パイプラインも、
石油を汲み上げる油井もない。
「油田はすっかり空になったの? または、石油に代わる強力なエネルギーが開発されたのかい?」
「両方とも正解だよ」
 
僕たちは再び海の上を進んでいた。地中海のようだ。
さらにスピードを増して、さらに高いところを飛んで行った。
そしてまた海上に出た。大波がうねっていた。
僕はなつかしさがこみ上げて思わず、「アトランティス!」と大きな声で叫んでいた。


北アメリカ大陸を横断し終わるころ、僕たちはスピードを緩め、小高い丘に囲まれた草地に静かに着陸した。
なぜか、この場所には慣れ親しんだ感覚があった。
そうだ、ここはカリフォルニア?「どうしてここに?」
「希望に燃えて輝いていたときの君を思い出してもらおうと思ってさ。彼らが望んだんだ」
「彼ら?」
「ああ、会えばわかる」
マイケルはもったいぶって、それ以上は言わなかった。

 
二人は草地に転がって休憩した。
草はチクチクしたが、緑のむせるような匂いは心地よかった。
しばらくたって、マイケルが言った。
「それでは、僕の仕事は済んだので、消えるよ」
「エッ? どこかに行っちゃうの?」
心細くなって、情けない声を出した。
「心配しなくても大丈夫。彼らがちゃんと送り届けるから……」
一瞬に彼は消え、僕は一人になった。
 
草地でボーッと空を眺めていたら、顔に太陽の光が降り注ぐのを感じた。
(あれ?)僕は自分の肉体を見た。さっきまで光の塊だった僕の身体が固体に戻っている。
それも、17歳ころの高校生の僕、ちょうど新池で会ったマイケルの姿と全く同じ。
僕は嬉しくなって走り回った。身体が軽くなったようにフワフワしている。
月の表面を歩く宇宙飛行士になったような気分。いい香りが鼻をくすぐる。
いたるところに、美しい花々が咲いている。
ライラック、サルビア、アガパンサス、ゼラニウム、ローズマリー……、僕の好きな花ばかり。


(おや?)花の香りに混じって、何だか親しみのある匂いがする。
(やあ、やっと気がついてくれたね)
(いつ気がついてくれるのかと、ソワソワしちゃった)
シャーリと静香! 二人の姿は見えないが、僕にはわかる。
「テレパシーでしゃべることができるんだ!でも、どうしてここにいるの?早く姿を見せてよ」
僕は興奮して、頭の中がボーッとした。
「そこにいたらいいよ。僕たちのほうから行くから」シャーリの声。
なつかしさがこみ上げてきた。
大きな木の陰から、男性と女性がやって来た。二人とも20歳そこそこ。
魅力的で端正な姿をしている。二人は微笑んでいた。
「シュウ、久しぶりね。会えて嬉しいわ」静香が僕の手をとった。
南芦屋浜のときと同じいい香りがした。耳たぶにホクロもあった。
 

しばらくの間、藍研の話で盛り上がった。彼らは昔のままだった。
正義感が強くて優しくて……。
いや、以前よりさらに落ち着きと威厳を兼ね備えているように見えた。
「シュウも立派に進化したな」シャーリが目を細めて、僕を眩しそうに見た。
僕はためらいがちに、「今、正確には西暦何年なんだい?」と訊いた。
「何年? ああ、時間のこと? 
そんな計算のことなんか人間は西暦3000年を越えた時点でとっくにやめてしまったよ。
もう必要なくなったのさ」

「ほかに何か質問ある?」静香が優しく尋ねた。
「ここは?」
「君の想像しているとおり、カリフォルニア。君がよく登った丘だ」
「どうして、ここに?」
「シュウが理想に燃えていた頃を思い出してほしかったから……。
君の“教育の原点”だろ? ここは」
「君は子どもに『戦争はなくなるの?』って訊かれて、すっかり自信を無くしたようだけど……。
ホラ、ここに来る途中でわかっただろ?  
今、地球は戦争も国も宗教さえも無くなったんだよ。人類はみんな兄弟。
欲張る人も飢える人もいない。この世界をみんなで分かち合っている。
全ての人が平和のうちに生きている。
正真正銘、ジョン・レノンの『イマジン』が実現したんだよ」
「シュウ、自信を持って! アトランティスで約束したでしょ。
地球と子どもたちの未来を守るために、私たち天使は旅を続けるのよ」
静香は僕の手をギュッと握りしめた。「未来は決して暗くないわ。安心したでしょ」

 
晴ればれとした気分だった。(そうだ!)まだ気になることがあったのを思い出した。
「ここに来る途中、家一軒なかったし、建物も道路もない。
都市も工場も。飛行機や船、車も。これはどういうことなの?」
シャーリはケラケラ笑った。「しっかり見てなかったからだよ」
「美しい景色だったでしょう?」静香が言った。
「家は必要なくなったの?」
「そう、それぞれのエネルギーバルーンがその役割を果たしてくれるんだよ。
肉体の回りを適切な温度や湿度の空気の層で取り巻いてくれるんだ」

「食べものは? 食べる必要はあるんだろ?」
静香は手の平を差し出した。目を閉じて静かに立っている。
「こうして太陽から直接エネルギーを身体に取り込むの。大体、一週間ぐらいもつわ」
「ということは、もう食べる必要はなくなったということ?」
「ああ、そうさ。でも、たまには食べものを味わうこともある」
彼はかがんで、土をすくった。
「シュウ、何が食べたい?」
「うん、そうだな。無農薬の玄米のおにぎり」
「なんだ、相変わらず、欲が無いな。そんなの簡単だよ。ホラ」と言って
彼は美味しそうなおにぎりを僕の前に差し出した。
「うまい。玄米のいい香りがする」信じられないが、
たしかに、米粒は僕の歯に噛み砕かれて、食道を通り、胃の中に収まった。

「もっと、凝ったものを言ってよ」静香が笑っている。
「それじゃ、鍋焼きうどん。ぼくは暑いときでもこれが大好きなんだ」
「まあ、やっぱり、シュウは小心者ね」彼女は呆れたように言って、
両手を鍋のように丸くし、シャーリに土を入れてもらった。
そして、手の中の土をじっと見つめた。
すると土くれは泡立ち煮立ち始め、美味しそうな鍋焼きうどんに変貌した。
彼女の渡してくれた鍋を受け取り(触ると熱いが、不思議なことに、火傷はしない)、
一口食べてみた。
「うまい! 僕の作ったものより、数倍も。それに具もたくさん入っている」
美味しそうに食べる僕を見て、静香は満足そうに頷いた。
 

うどんをペロリと平らげて、また質問した。
「道路や交通手段がないということは? 遠くには行かなくなったの?」
シャーリはニヤリとして、
「そんなの、簡単なことさ。単にスキップすればいいんだよ」と言いながら、スキップするしぐさをした。
たしかに、新池から飛び立つときも、マイケルにそう言われてスキップした。
「他に質問はないかい?」
「それにしても、戦争も国家も無くなるなんて信じられない。人口だって爆発的に増える一方だったのに、
どうして人間がこんなに少なくなってしまったの? それから……」
「まあまあ、シュウ。気持ちはわかるけどね」と言いながら、シャーリは大きな樹のほうを指した。
「あそこに座って瞑想しよう。人類の歴史のビジョンが君の質問に答えてくれる」
 
僕はじっと座ってする瞑想は苦手だったが、仕方なくシャーリのあとをついていった。
「だいじょうぶよ。私たちが助けるわ」静香は僕の気持ちを察してそっと言った。
3人は木陰で、座禅を組むような格好で向かい合って座った。
シャーリも静香もすぐに瞑想に入ったように見えた。
 
僕はなかなか神経を集中できず、先ほどの空中から見た様々な光景が瞼にちらついていた。
 
しばらくして、暖かいもので体全体が包まれたような気がした。
それは、二人から愛のエネルギーが僕の心に注ぎ込まれているからだとすぐにわかった。
恍惚の時間が流れた。


   
     
   参考文献

     『魂の体外旅行』ロバート・A・モンロー著(日本教文社)

     『第十の予言』ジェームズ・レッドフィールド(角川書店)




まこりんさんの日記より




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